2022/10/04 その他
9月17日(土)・18日(日)に香川大学において開催された第27回日本顔学会大会(フォーラム顔学2022)にて、本学、総合心理学部の中嶋智史准教授と白濵帆夏先生(小学館アカデミーつなしま保育園)による共同研究発表「こどもに感情が伝わりやすい表情とは?―曖昧表情を用いた実験による検討―」が、学会参加者の投票で決まるオーディエンス賞を受賞しました(https://www2.jface.jp/forum2022/index.html)。
この研究は、モーフィングと呼ばれる画像加工技術によって、大人の喜び、悲しみ、怒りの表情の写真から、いくつかの段階の曖昧な表情を作成した上で、3歳から5歳までの幼稚園児にそれぞれの写真を見せて、どの程度正確な表情判断ができるかを検討したものです。本研究から、幼稚園児は喜びの表情では最も表情の強度が高い写真でより正確な判断ができるのに対し、悲しみや怒りの表情では最も強度が高い写真よりも、少し強度が弱い曖昧な表情写真の方がより正確な判断ができることが示されました。今後、幼稚園や保育園において保育士が園児に対してより適切なコミュニケーションを取るための手掛かりとなることが期待されます。