野外観察園
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野外観察園の四季 | 8月
メドハギLespedeza cuneata (Dum.Cours.) G.Don マメ科
日本、朝鮮、中国、ヒマラヤ、アフガニスタン、マレーシアに分布する多年草。日当たりのよい草原に生えます。ハギの仲間は大きいものもありますが、すべて「草本」に分類されています。茎は直立して高さ60〜100p、互い違いに葉をつけます。小さい葉3枚一組で一つの葉を構成しています。花は6〜7mmの蝶型で、葉のわきに数個ずつつきます。白い花びらに赤紫色の斑があります。種子が一つだけ入った、豆形の平たい果実を作ります。秋の七草で有名なハギですが、「ハギ」という名の植物はなく、実際には「ヤマハギ」や「ツクシハギ」、「ビッチュウヤマハギ」ではなかろうかと言われています。『万葉集』ではハギを読んだ歌が最も多く、絵画や工芸品の文様として描かれている秋の草にもハギは最も多く使われています。植物体の美しさに加え、飼料、道具、薬用と利用価値が多く、日本人の生活に密着に密着していたことがうかがえます。
2016.8