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外観察園の四季 | 12月

 

ラクウショウTaxodium distichum (L.) Rich.ヒノキ科

北米の沼沢地や湖畔の湿地に生育しています。漢字では「落羽松」と書きます。以前はスギ科でしたが、新しい分類体系でヒノキ科になりました。落葉樹で秋には茶色く色づき葉を落としてしまいます。水の多い沼地でも生育できるのは、「膝根(しつこん)」とよばれる呼吸根を出すことができるためで、沼地のラクウショウの株の周りには膝根がにょきにょきと飛び出しています。観察園では乾いているのか、パッと見てわかるほど膝根は発達しません。でもこぶのような小さな膝根は歩くと感触で感じることができ、幹から10m位離れたところにもあるのでかなり広範囲に根が広がっていることがうかがえます。メタセコイアと似ていますが、ラクウショウは葉が向かい合ってつき、果実は直径2.5p位の滑らかな球形です。地面に落ちるとばらばらになります。メタセコイアの葉は互い違いにつき、果実は2p位の楕円形なので見分けることができます。

2013.12


ラクウショウ

ラクウショウの球果(左)と花(右)