野外観察園
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野外観察園の四季 | 12月
カリン Pseudocydonia sinensis (Thouin) C.K.Schneid. バラ科
国原産の落葉高木で、庭木として利用されます。名前は材の木目がマメ科のカリンに似ていることによるそうで、床柱、家具、彫刻などに利用されます。樹皮は滑らかで、大きくなるとまだらにはげて雲紋状になります。秋から冬にかけて黄色く目立つ果実はロウ物質が分泌されて光沢があります。甘くてよい香りもあり、中国では部屋で芳香を楽しんだり、衣服に香りをつけて利用することもあったそうです。果実は硬くてそのままでは食べられません。砂糖やはちみつに漬けたりお酒にして利用します。咳止めに効能があります。冬深まると葉も果実も落ちてしまいますが、4月ごろには葉とともに濃桃色の花が咲きます。たくさんは咲かないのでサクラのような豪華さはありませんがふんわりとした花びらが可憐です。庭に1本植えておけば利用価値の高い樹木です。
2016.12