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外観察園の四季 | 2月

 

ハンノキAlnus japonica (Thunb.) Steud.カバノキ科

日本、朝鮮、中国、台湾などに分布する落葉低木で、湿地や川筋など湿った所を好みます。昔は田んぼの畔に植えて、刈り取った稲を乾燥させるためのはさ木としても利用されました。根には放線菌が共生していて空気中の窒素を栄養分に変えることができるので、湿地のような肥料分が少ない土地でも生育することができます。生育が早く、高さ15m、幹の直径は60pにもなるそうです。花は葉が出る前に咲き、枝の先に雄花、葉の腋に雌花がつきます。だらりとぶら下がって目立つのが雄花です。長さ7p位になり風に吹かれて花粉を飛ばします。雌花は小さく4〜5mmで赤紫色をしています。秋になると長さ1.5〜2pほどの卵型で松かさに似た果実ができます。材は建築や家具、器具などに使われ、樹皮からは染料をとることができます。

2014.2


開花期のハンノキ

ハンノキの花(右)と昨年の果実(左)