野外観察園

HOME » 野外観察園 | 野外観察園の四季 » 2月 » 2月詳細

外観察園の四季 | 2月

 

カンアオイの仲間  Asarum sp.  ウマノスズクサ科

低地や山地の広葉樹林下に生える多年草。東アジアである日本、台湾、中国、朝鮮、ベトナム北部に多く分布しますが、北米やヨーロッパにもあります。葉を楽しむ古典園芸植物で、現在でも一部の人には人気があります。徳川家の家紋である葵の紋はフタバアオイが使われていますが、これもカンアオイの仲間です。

非常に背丈の低い植物で、茎は地上をはい、節より根を伸ばします。2〜4月に地面すれすれのところでひっそりと花を咲かせます。花の色も褐色が多く目立たないので、葉をかき分けて注意深く見なければ分かりません。花びらのように見えるのはがくで、本当の花びらは痕跡化しています。つぼ状になったがくの内側には網目模様があるものが多いです。雄しべと雌しべは花の中心に集まっています。

変異が多く、分類の難しい植物です。観察園にもよく見れば色々な種類のカンアオイがありますが、名前が確定できていないものが多くあります。

2017.2


オナガカンアオイの仲間(矢印は花)

色々な模様の葉(上)
ヒメカンアオイの花の断面(右)