野外観察園
HOME » 野外観察園 | 野外観察園の四季 » 1月 » 1月詳細
野外観察園の四季 | 1月
ノイバラRosa multiflora Thunb.バラ科
日本、朝鮮に分布する落葉低木で、長く伸びてつるのようにもなります。山野の河岸などに普通に見られ、大学内でも見られます。高さは2mくらい、他の木や草にとげを引っかけて斜めにのび広がると更に大きくなることもあります。一つの葉は小さな葉が7〜9枚集まり、鳥の羽状につきます。茎に近い部分には托葉という小さな葉があります。ノイバラの托葉は櫛のように細長く裂けています。花は5〜6月、葉の腋から直径2pほどの小花が数個まとまって咲きます。花びらは5枚で、いい香りがあります。秋から冬に赤くなる果実は直径6〜9mm、漢方名で営実(えいじつ)とよばれ、下剤や利尿剤として使われます。ノイバラの果実エキスは肌によく、化粧品にも利用されているようです。バラの増殖は主に接ぎ木、挿し木、芽継ぎによって行われており、原種であるノイバラは台木に用いられています。
2014.1