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外観察園の四季 | 1月

 

ホソバワダンCrepidiastrum lanceolatum(Houtt.) Nakai
キク科

島根、山口以南に自生する多年草。日当たりのよい海岸の岩の上に生えます。先が丸くへら型の葉は、地際に放射状にまとまってつきます。茎を抱いているのがワダンとの違いです。葉は黄緑色でやわらかですが、冬の寒さで枯れることはありません。10〜1月ごろ花茎を立ち上げ、上部に直径1pほどの小さな黄色い花を多く咲かせます。花を咲かせた後は枯れると言われていますが、観察園にある株は屋外で冬を越し、毎年花を咲かせて長く生き残っています。茎の下の方は木質化しています。タンポポの綿毛のような毛を持った種子ができるのですが、株数が少ないので観察園での結実はまれです。

独特の苦みが沖縄では好まれて、「ニガナ」「ンジャナ」と呼ばれ食用にされています。栽培もされます。胃腸の諸症状に効く薬草としても用いられているようです。

2017.1

ホソバワダン
ホソバワダン
花の拡大
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