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外観察園の四季 | 6月

 

クリCastanea crenata Siebold et Zucc.ブナ科

日本と朝鮮南部原産の落葉高木です。見た目は違いますが、どんぐりと同じ仲間で、どんぐりの帽子に当たるところがクリではイガとなります。日本では縄文時代の遺跡からクリが発掘され、縄文人がクリを栽培し、食料としていることが分かっています。より大きな実がとれるよう、病害虫に抵抗性を持った、いろいろな栽培品種があります。
クリの雄花はクリーム色の小さな花が集まってひも状となり、立ち上がるようにして咲きます。強い香りがあり、花が咲けば香りでわかるほどです。雌花は雄花の集まりの基部に1,2個ずつつき、中には3つの子房を持っています。果実は秋になると熟して自然に裂開します。材は堅くて腐りにくいので、線路のまくら木や建物の土台や柱、家具などに利用されています。

2013.6

ウツギの花
クリの花(雄花)
クリの花粉は昆虫によって運ばれます

ウツギの花粉
クリの花(雌花・矢印部分)
3つの雌花が総苞(そうほう)に包まれています