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外観察園の四季 | 5月

 

ヤマハゼ  Toxicodendron sylvestre (Siebold et Zucc.) Kuntze  ウルシ科

関東地方より西の山中に生える落葉低木。先のとがった楕円形の葉が7〜13枚ほど羽根のようにならんで一枚の葉を作ります。葉柄や葉軸には細かい毛が密生していて、頂上にも葉がつくので奇数になります。花は5〜6月、枝先の葉の間から黄緑色の細かな花を円錐状に咲かせます。雌雄異株で写真は雄花です。5枚の花びらと5本の雄しべがあります。雌しべもありますが退化して小さくなっています。雌株では秋に扁平でゆがんだ丸い果実をつけ、ロウが採取されていたこともありました。秋の紅葉も美しいです。

ウルシの仲間は植物体をちぎると乳白色の樹液が出ますが、ここにアレルギーを起こす物質が含まれているので皮膚につくとかぶれて皮膚炎を起こします。弱い人では近くを通るだけでもかぶれることがあるので注意が必要です。

2015.5


開花中のハゼノキ(♂)と一つの花(右上)

ハゼノキの樹液(左矢印)と果実(右)