野外観察園
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野外観察園の四季 | 5月
マムシグサ Arisaema japonicum Blume サトイモ科
湿り気のある林の中や林縁に生える多年草。今年観察園で見られるものは高さ40pほどですが、大きいものは120pほどにもなります。葉はふつう左右へ2個出ます。よく見ると最初に3つに分かれ、左右の葉はさらに3つに分かれ、1枚の葉を7つの小葉で構成しています。このような葉のつきかたを鳥足状複葉といいます。冬地上部は枯れますが、春になると葉身が地上へでてきます。花のように見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)といいます。苞とは葉が変化したもので、仏炎苞は苞が大きくなり花の集まりを包みこんで守っています。中をのぞいてみると、下の方に花の集まりがあり、上の方に付属体とよばれるこん棒状のものがついています。マムシグサはじめとするテンナンショウの仲間は雌雄異株ですが、栄養条件や個体の大きさによって性転換することが知られています。
2018.5