ニュース
2018年
- 名古屋大学博物館での石器展
-
ヨルダンの遺跡から発掘した旧石器資料(1.5万年前~6.5万年前)を展示しています。ネアンデルタール人がいた頃の石器や、ホモ・サピエンスが道具の技術革新をした頃の石器です。 名古屋大学がアフリカで採取した原人の石器も展示されています。特別展「人類を進化させた石器」としては4月14日までですが、一部はそれ以降も常設展として継続する予定です。是非ご覧ください。
» 展示情報 スポット展「人類を進化させた石器」
展示場
ギャラリートークの様子(2018年3月3日) - 論文
-
世界最古の農耕が発達した古代オリエントで7,500年前に使用されていたムギ刈り鎌の製作工程を復元した研究を発表しました。
Kadowaki, S. and E.B. Banning (2018) Morphometric and refitting analyses of flaked stone artifacts from Tabaqat al-Bûma and al-Basatîn, northern Jordan: sickle elements and core-reduction technology in the Late Neolithic (6th millennium BCE) in the southern Levant. Journal of Archaeological Science: Reports, 19: 64–79. DOI: doi.org/10.1016/j.jasrep.2018.02.014» 学術誌ウェブ
» プレス・リリース資料
» 中日新聞の記事 - 論文
-
アフリカから西アジアへ拡散したホモ・サピエンスが4万年前頃に開発した小型尖頭器(飛び道具とも言われている)が発見されたシリアの遺跡について報告しました。
Kadowaki, S. (2018) Ahmarian or Levantine Aurignacian? Wadi Kharar 16R and new insights into the Upper Palaeolithic lithic technology in the northeastern Levant. In: The Middle and Upper Paleolithic Archeology of the Levant and Beyond, edited by Y. Nishiaki and T. Akazawa, pp. 105–116. Singapore: Springer.» 学術誌ウェブ
- 論文
- 最近発表した日本語の論文は下記です。
- 門脇誠二(2017)「ホモ・サピエンスの拡散と文化動態―西アジアの上部旧石器前半期の研究」『理論考古学の実践 II実践篇』安斎正人編:2–25 同成社
- 門脇誠二(2017)「現生人類の出アフリカと北廻りでのユーラシア拡散」『季刊考古学』141:25–28
- 門脇誠二(2018)「レヴァントへの新人拡散と文化動態」『考古学ジャーナル』708:6–10 » PDF
- 門脇誠二・D. ヘンリー・S. マサデ・廣瀬允人(2018)「ホモ・サピエンスの拡散・定着期における文化動態―南ヨルダン、カルハ山の旧石器遺跡調査(2017年)―」『第25回西アジア発掘調査報告会報告集』日本西アジア考古学会編:24–28
- 門脇誠二(2017)「ホモ・サピエンスの拡散と文化動態―西アジアの上部旧石器前半期の研究」『理論考古学の実践 II実践篇』安斎正人編:2–25 同成社
- 一般講演会
- 中日文化センター(2018年4月~6月、2017年4月~6月)
岩倉市生涯学習講座(2018年1月~3月)
NHK文化センター(2017年10月~2018年3月)
2017年
- 一般講演会とシンポジウムのお知らせ「パレオアジア・プロジェクト」(2月10-12日)
-
科研費 新学術領域研究に関する一般講演会とシンポジウムを名古屋大学で開催します。
詳細は、チラシをご覧ください。
» チラシ ダウンロードプロジェクトHP(http://paleoasia.jp/)と名古屋大学博物館HP(http://www.num.nagoya-u.ac.jp/)でも案内しています。
- 一般講演会のお知らせ「西アジア考古学会主催セミナー」(2月5日)
-
西アジアでの考古学調査や考古学研究の面白さについて講演します。
「西アジアの遺跡調査からさぐる人類史―人類の進化と農業の起源―」
詳細は、チラシをご覧ください。
» チラシ ダウンロード
2016年
- 日本第四紀学会功労賞の受賞(9月)
- 名古屋大学博物館で行った講演会「第四紀年代学、古気候学、考古学が解き明かす人類進化史の真相―ネアンデルタールの消滅とホモ・サピエンスの拡散」と展示「第四紀における人類の進化と文化」に対して、日本第四紀学会から功労賞を受賞しました。展示は常設展として継続中です。
- 西アジアでの発掘調査(7月~8月)
-
ヨルダン南部のカルハ山で、旧石器時代遺跡の調査を行いました。
西アジアに拡散・定着したホモ・サピエンスが、約5万~4万年前に文化イノベーションを起こした遺跡群です。 - 研究プロジェクト開始(7月)
-
下記の研究プロジェクトが採択されました。
文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型)平成28~32年度
「パレオアジア文化史学―アジア新人文化形成プロセスの総合的研究」
プロジェクトHP: http://paleoasia.jp/A02計画研究「ホモ・サピエンスのアジア定着期における行動様式の解明」の代表を務めます。
- 論文(5月)
-
農業の普及プロセスに関する論文が公開されました。コーカサス地方最古の家畜ヤギの古代DNA分析です。肥沃な三日月地帯から約8千年前に家畜ヤギが拡散したことが示されました。
Kadowaki et al. (2016) Mitochondrial DNA Analysis of Ancient Domestic Goats in the Southern Caucasus: A Preliminary Result from Neolithic Settlements at Göytepe and Hacı Elamxanlı Tepe. International Journal of Osteoarchaeology (Early View).
» 学術誌ホームページ
» プレス・リリース資料国内外で報道されました
» 中日新聞
» EurekAlert
» AlphaGalileo
» ScienceDaily
» ResearchSEA - 論文
-
「揺らぐ初期ホモ・サピエンス像ー出アフリカ前後のアフリカと西アジアの考古記録から」が『現代思想』5月号(特集 人類の起源と進化ープレ・ヒューマンへの想像力)に掲載されました。
» PDF - 一般講演会予定
-
NHKカルチャー2016年度 大河講座「ひとの大学」
「ネアンデルタールと私達ホモ・サピエンス―交替劇の真実」
日時:2016年7月13日(水)
会場:NHK文化センター名古屋教室
申し込みなどについては、NHKカルチャー名古屋教室にお問い合わせください。
https://www.nhk-cul.co.jp/school/nagoya/ - 一般講演予定
-
名古屋 栄 中日文化センター(2016年1月~6月)
講座名「人類はどのように進化してきたのか―ヒトの体と文化の関係」
申し込みなどの詳細は下記をご覧ください。
http://www.chunichi-culture.com/programs/program_165116.html - 一般講演会予定
-
日本西アジア考古学会公開講座 「古代西アジアと人類史におけるグローバリゼーション」
「旧石器時代のグローバリゼーション:人類の拡散と進化における西アジアの意義」」
日時:2016年1月30日(土) 13:00~
会場:早稲田大学戸山キャンパス36号館382教室 参加無料・申込み不要
2015年
- 12月
-
西アジア北端(コーカサス地方)における最古の農村遺跡(ハッジ・エラムハンル・テペ、約8千年前)の発掘調査報告2つが出版されました。この中で、門脇は石器と建築物の研究を担当しています。
Nishiaki, Y., Guliyev, F., and Kadowaki, S. (2015) The origins of food production in the southern Caucasus: excavations at Hacı Elamxanlı Tepe, Azerbaijan. Antiquity Project Gallery 348.
» Antiquity JournalNishiaki et al. (2013) Hacı Elamxanlı Tepe: Excavations of the earliest Pottery Neolithic occupations on the Middle Kura, Azerbaijan, 2012. Archäologische Mitteilungen aus Iran und Turan, 45: 1–25.
» PDF - 一般講演会
-
長篠城址史跡保存館歴史講座(12月12日)
「長篠城に残された明治の写真―名古屋文化史上不滅の人 奈良坂源一郎とは誰か?」
https://www.facebook.com/nagashino1575/photos/a.137592549770810.1073741826.136306519899413/435709489959113/?type=3&theater奈良坂源一郎は、医学者として明治期に名古屋大学医学部の基礎を築いた一方で、博物学者として徳川美術館の深淵となる日本最古の私立博物館「愛知教育博物舘」を創設しました。奈良坂源一郎の関連史料が名古屋大学博物館に収蔵されており、その常設展や企画展を行っています。
http://www.num.nagoya-u.ac.jp/event/special/2011/111206.html
また、奈良坂源一郎が書いた精緻な博物画(主に魚類)の復刻本「蟲魚圖譜 分冊四と五」を、名古屋大学博物館で有償配布しています。
http://www.num.nagoya-u.ac.jp/zuroku/index.html - 一般講演会
-
豊橋市自然史博物館 (12月6日)
「人類はいかにして地球環境を支配するようになったか?―人類進化と農耕起源の考古学―」
詳細は下記をご覧ください。
http://www.toyohaku.gr.jp/sizensi/03event/h27/talk/271115demae2.html - 11月
-
西アジアの新石器時代(約8千年前)における農耕牧畜(ムギ・ヤギ・ウシなど)の拡散に関する論文が出版されました。アゼルバイジャン(西アジア北部のコーカサス地方)での遺跡発掘調査の成果です。この中で、門脇は石器と建築物の報告をしています。
Nishiaki et al. (2015) Investigating Cultural and Socioeconomic Change at the Beginning of the Pottery Neolithic in the Southern Caucasus: The 2013 Excavations at Hacı Elamxanlı Tepe, Azerbaijan. BASOR 374: 1–28. - 10月
-
名古屋大学博物館のスポット展「第四紀における人類の進化と文化」を、常設展として継続しました。今でも見られます!名古屋大学が調査したアフリカの旧石器や日本の縄文時代の資料を展示しています。
» 紹介記事 - 8月
-
- コーカサス地方最古の農村遺跡(ハッジ・エラムハンル、約8千年前)の調査を、アゼルバイジャン共和国で行ってきました。海外調査の紹介をご覧ください。
- この遺跡の年代測定についての論文が出版されました。この中で、門脇は放射性炭素年代のベイズ統計解析をしました。
Nishiaki, Y., Guliyev, F., Kadowaki, S. (2015) Chronological contexts of the earliest Pottery Neolithic in the southern Caucasus: radiocarbon dates for Göytepe and Hacı Elamxanlı Tepe, Azerbaijan. American Journal of Arcaheology 119(3): 279–294.
- 7月~8月
-
名古屋で開催された国際第四紀学連合第19回大会(INQUA19)で、ホモ・サピエンスの拡散とネアンデルタールの消滅に関する研究発表と一般普及講演会を行いました。
- 6月14日
-
古代ヤギDNAの系統解析に関する研究で修士号を取得した大西敬子さん(当時、環境学研究科地球史学講座)が、日本西アジア考古学会(於:名古屋大学)で研究発表しました。
- 6月10日
-
Kadowaki et al. 2015の論文が、名古屋大学NU Researchハイライト論文として紹介されました。
- 5月23日
-
投射狩猟具のアフリカにおける出現と展開に関する論文が出版されました。
門脇誠二(2015)ワディ・ハラール16R遺跡とムトングウェ遺跡―新人拡散元における技術革新の再検討. 異貌, 32: 20-39.
» PDF - 4月23日
-
投射狩猟具の西アジア起源説の再検討に関する論文がJournal of Human Evolutionに掲載されました。
Kadowaki, S., Omori, T., Nishiaki, Y. (2015) Variability in Early Ahmarian lithic technology and its implications for the model of a Levantine origin of the Protoaurignacian. Journal of Human Evolution, 82: 67–87.
このオープン・アクセス論文のダウンロードはこちら
この論文が国内外で報道されました。
» Elsevier Connect (2015/4/28)
» Archaeology (2015/4/28)
» 財経新聞 (2015/4/29)